- 瞬発力はどうやったら鍛えられるの?
- プライオメトリックスってどんなトレーニングなの?
- プライオメトリックスをやるときの注意点は何?
瞬発力を鍛えられるといわれるプライオメトリックスですが、始めて聞く人もいると思います。
そこで今回は、瞬発力を鍛えるプライオメトリックスについて解説していこうと思います。
短距離に必要な瞬発力の鍛え方について一緒に学んでいきましょう!
瞬発力について知りたい方や、プライオメトリックスに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください!
プライオメトリックスとは
まず始めに、そもそもプライオメトリックスとはどういうものなのか、以下の3点についてお話しします。
- 瞬発力とは何か
- プライオメトリックストレーニングとは
- 伸張反射とは
順番に見ていきましょう!
瞬発力とは何か
瞬発力とは、瞬間的に大きな力を発揮する能力のことを言います。
体力テストで実施される垂直跳びや立ち幅跳びなどは、この瞬発力を測定するためのテストです。
陸上の短距離はもちろん、投擲種目やウエイトリフティングでも瞬発力は必要となります。
伸張反射とは
瞬発力を構成する要素の1つに「伸張反射」があります。
伸張反射とは、筋肉をすばやく伸展させると、損傷を防ぐために、筋肉が逆の力で相殺しようとして収縮が起きます。
このように、ゴムを引っ張って離したら勢いよく縮む様な現象を伸張反射と言います。
筋肉や腱が伸張反射によって弾性エネルギーを蓄えることによって、瞬発力が生まれるのです!
プライオメトリックストレーニングとは
プライオメトリックスは、先ほど説明した、伸張反射を鍛えるのに有効なトレーニングです。
通常の筋トレは、筋肉に負荷をかけるために反動を使わないで行うことが多いですが、伸張反射は筋肉の反動によるものなので、通常の筋トレでは瞬発力は鍛えにくいとされています。
プライオメトリックスでは、効果的に伸張反射を引き起こすことで、瞬発力が鍛えられるのです!
また、プライオメトリックスでは、自分が反発をもらえるポジションが重要となるため、接地感を鍛えるトレーニングとしても有効です。
プライオメトリックスのトレーニング方法5選
プライオメトリックスがなんなのかわかったところで、具体的なトレーニング内容について説明したいと思います。
陸上のトレーニングとしておすすめするプライオメトリックストレーニングは以下の5つです。
- アンクルホップ
- ボックスジャンプ
- ホッピング
- バウンディング
- メディシンボールスロー
内容について簡単に説明していきます。
アンクルホップ
アンクルホップは膝を曲げずに、足首だけを使って跳ぶトレーニングです。
自重だけで行うので、どこでもトレーニングすることが可能です。
足首を使うといっても、地面を押し切るのではなく、足首を固めてボールのように弾むイメージでやると良いです。
上半身の反動をうまく使って跳ぶと良いです!
接地時間は極力短くできるようにして、連続で跳ぶと効果が高まります。
ボックスジャンプ
高さのあるボックスジャンプで飛び乗る動作を行います。
アンクルホップよりも高い場所から降りるので負荷が高くなります。
複数のボックスを並べて、連続して行うと、走りの動作に近い運動が可能になります。
アンクルホップと同様に、接地時間を短くすることを意識して行いましょう。
ボックスの高さは低いものから始めて、慣れてきたら徐々に高くしていくと良いです!
ホッピング
ホッピングは片足で連続ジャンプを行うトレーニングです。
初心者にはかなり難しいトレーニングのため、アンクルホップやボックスジャンプのに慣れてきた人におすすめします。
片足で着地すると、膝で衝撃を吸収しようとして、接地が潰れてしまいます。
なので、おなか周りやお尻の筋肉で衝撃を吸収するイメージを持つと良いでしょう。
また、接地しない方の脚(遊脚)で反動を作ることで、より高く、遠くに跳べるようになります。
このスイングの動作は、走りの動作にも重要になるので、意識して取り組んでみましょう。
バウンディング
両足を交互に、大股でジャンプするようなイメージで行うトレーニングです。
走りに近い動作で行うので、短距離で使用す筋力を効果的に鍛えることができます。
バウンディングを行うことで、足が速くなることが報告されています。
バウンディングについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、気になる人はこちらの記事をご覧ください!
メディシンボールスロー
メディシンボールスローは、しゃがんだ状態から立ち上がると同時に真上にメディシンボールを投げるトレーニングです。
頭上に投げ上げるだけでなく、体をひねりながらサイドに投げる練習方法もあります。
下半身だけでなく上半身の瞬発力や、全身の連動性を高めることができます。
様々な重さがあるので、体力にあわせて、軽い物から徐々に重量を増やしていくと良いです。
まずは基本の投げ上げからやってみましょう!
トレーニング5つの注意点
プライオメトリックスのトレーニングについては理解していただけたと思います。
しかし、これらのトレーニングは、注意点がいくつかあります。
気をつけてトレーニングをしないと、トレーニング効果が減少したり、怪我につながることもあります。
注意点は以下の5点です。
- まずはベースとなる筋力をつける
- 関節ではなく筋でで衝撃を吸収するイメージを持つ
- 足首は固定する
- 1回1回出し切る
- 毎日やらない
順番に見ていきましょう!
まずはベースとなる筋力をつける
伸張反射には筋肉に大きな負荷がかかります。
特にボックスジャンプなど、高いところから飛び降りる動作は、筋力が無ければ負荷に耐えられない可能性があります。
明確な基準はないですが、スクワットを自分の体重の1.5~2倍の重さでできるようになるといいと思います!
筋トレ未経験の方は、基本的な筋トレで基礎を作りつつ、アンクルホップなどの自重でできるトレーニングから始めると良いと思います!
関節ではなく筋で衝撃を吸収するイメージを持つ
関節は着地時の衝撃を吸収するために機能します。
しかし、伸張反射は筋肉が伸展する必要があるので、関節で衝撃を吸収すると、筋肉への負荷が減ってしまいます。
効果的に筋肉に負荷を加えるためには、着地時の衝撃を筋肉で吸収することをイメージすることが重要です。
接地時には、臀部や、太ももの筋肉で衝撃を吸収するようにイメージしましょう!
足首は固定する
接地時の足首は固定するのが良いです。
足首の動きが強調されると、短距離の記録が低下することが言われています。
練習の段階から、接地時の足首を固定する意識を持ちましょう!
1回1回出し切る
負荷を大きくすることで、瞬発力は効果的に鍛えられます。
しかし、手を抜いて行うと、当然効果は薄くなります。
連続した動作が多いため、正しいフォームで行うことが重要になるのです。
自分ができる範囲で、1回1回を全力で取り組むようにしましょう!
毎日やらない
プライオメトリックスは強度が高いトレーニングです。
そのため、筋肉や関節にかかる負荷がかなり大きくなります。
週1~2回や、1日の練習で行う動作は100回までなど、制限を設けて行うと良いでしょう!
自分の体力に合った頻度、強度でトレーニングを計画しましょう。
まとめ
今回はプライオメトリックストレーニングについて解説していきました!
瞬発力は短距離にとって必須の能力なので、練習に取り入れて効果的に鍛えていきましょう!
- プライオメトリックスは瞬発力に必要な「伸張反射」を鍛えることができる
- プライオメトリックスではジャンプトレーニングが主に行われる
- 足首を固定し筋肉で衝撃を吸収するイメージを持つ
最後までご覧いただきありがとうございました!
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