- 野球選手の50mは陸上選手よりも速いってほんと?
- 陸上選手の走り方の秘密は?
- 球技選手と陸上選手って走り方が違うの?
陸上選手と他の競技の選手の、足の速さはよく議論されますよね。
学校の50m走なんかでも陸上部が遅かったりすると、当然このような疑問を持つひとがいると思います。
野球選手の50mが5秒台とかよくありますが、そんなわけあるか!と思ったりもします(笑)
そこで今回は、なぜこんなにも違うことが言われるのか、以下の3つの点で考察していきます。
- 走る目的の違い
- 計測方法の違い
- 走り方の違い
これを見ると、陸上選手と球技選手の違いについて納得していただけると思うので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも走る目的が違う
私が声を大にして言いたいのが、陸上競技と球技では、走る目的がそもそも違うということです。
陸上競技は100mを速く走ることが目的です。
一方球技では、20m程度の短い距離を、目の前の相手より速く走るなどの目的があります。
大きく違う点は、「かけひき」と「距離」です。
野球やサッカーは、必ず対戦する相手の挙動を見ることが重要なため、単純な足の速さ以外の技術が存在します。
その上、走る距離も短いため、長い距離を走る技術は必要なく、力でどんどん押した場合の方が速いこともあります。
陸上選手よりも球技選手や投擲選手などの方が50mで速いことはありますが、100mで勝負したら結果は変わるかもしれませんね。
計測方法が違う
計測方法は何かと問題視されます。
よく聞く「〇〇選手は50m5秒台の俊足!」というプロ野球のセリフのほとんどは、計測方法の問題です。
いわゆる「タッチダウン計測」と呼ばれる手法で、1歩目を踏み出すと同時に計測を開始する方法です。
陸上競技では、号砲がなったら計測ですので、0歩目から計測ということになります。
この1歩の差はタイムにするとだいたい0.8秒くらいになると言われています。
なので、陸上選手よりも野球選手の方が速いなんて言われるのは、記録が盛られているからです!
(※本人が意図的に盛ったわけではなく、周りがちやほやしているだけだと私は思います。)
計測方法をそろえたら、どんなに足が速い球技選手でも、同じくらいのタイムだと私は思います
計測方法には、計測者の誤差も含まれますから、記者の数字を当てにするのも
あまり良くないですね(笑)
陸上部と球技部の走り方の違い
これは、目的の違いにも直結するのですが、陸上と球技では走り方も違います。
前述したように、陸上では100mを速く走ることが目的ですから、以下に効率的に速度を出すかが鍵となります。
そのため、地面からの反発をもらうという技術が発達しています。
一方球技では、走る距離が短い上、速度よりも加速力が重視されます。
そのため、一瞬で加速するために地面をぐいぐい押し込んで走る方が、目的に合っているのです。
陸上の加速局面でも、反発よりも荷重が重要になるのは同じですよね。
走る距離が違えば走り方も違うのは陸上競技の中でも同じですから、50mのタイムだけでは必要な走力は測れないということです。
まとめ
今日は陸上と球技の走りの違いについて触れていきました。
一昔前は間違いが放置されていましたが、いまでは影響力のある方々が情報を発信して、誤解が徐々に減ってきている印象を受けます。
走りのスペシャリストである陸上選手が足が遅いと言われるのは腹立たしいので、そこは嬉しい限りですね。
- 陸上と球技では、加速力とタイムで求められる走力が違う
- 計測方法に誤差が大きいので、タイムだけを比較するのは間違い
- 陸上と球技では走る目的が違うので、走り方が違う
最後までご覧いただきありがとうございました!
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